2013年9月9日月曜日

制作二日目 雨

昨日の夜から怪しかったが 朝からざあざあ雨

ブルーシートの屋根に 水がたまっている
地面も濡れている
それでもがんばって絵をかけるような体勢を整え 描き始めると
ちょうど あたまのてっぺんのところに 雨漏りの水がぽちょぽちょ落ちてくる
朝から一人てんやわんやしながら 有り合わせのもので 水の漏り方を変えたり
失敗したり断念したり いろいろしながら だんだんおもしろくなってきた

雨との格闘
まったく負けてるけど 悪い気がしない
いっこうにやみそうにない雨の中 あたまのてっぺんを濡らしながら
絵を描いた

そのときに まあ 仕方ないっか という なんだかポジティブなあきらめの感情が湧いて それが 諸行無常 っていうかんじがした
たぶん 意味違うけど そういう気がした

いったんそういう気持ちになると とても穏やかに集中することができて
雨の中の自分と絵 というのが まったくしっくりきて
あたまが少し濡れるのと たまにブルーシートにたまる水を外へ押し出す作業をするのが大変なだけで オールオッケーだった

むしろのんびりと 雨を眺めたり 草をみたりした

さすがにお客さんも少なくて わたしのいる藤棚は ブルーシートやビニール袋や傘のコーディネートのおかげで ホームレス感満載で 自分の家ってかんじがした

昼前ごろ ユミソンがやってきて 男沼というきれいな沼と ついこのあいだ火事で全焼してしまった 不動湯温泉に連れて行ってくれた
不動湯温泉は 土湯から車で少しいったところにあるのだけど
どうかんがえても車の道じゃないような 砂利道の急勾配をくねくね進んだ先にある
秘湯でした
消防車も入れなくて 火事が起きてもただみているだけだったという
不動湯の旅館跡地は 遺跡みたいだし 震災後みたいだし 変だった
こんなところに温泉があったことも なんもかも 幻みたいな かんじだった

夜 雨が止む

屋外で制作している今回は 太陽によって 制作時間が決められている
山の中にある土湯は 暗くなるのも早くて 夕方5時半には 絵がよく見えない
だから朝は 日の出とともに制作を始める
このリズムは 健康的だなあ
夕方五時に制作を終えると 温泉にゆっくり入って そのあとみんなでごはん

オープニング時には20人くらいのアーチストがいて てんやわんやだったけど
今は 数人
静かに晩酌してる 
夜遅く つよしくんがきて
たくさん話す 土湯で芸術祭をやるということの意味 嬉しいことたくさん




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